不定形の鍵穴

 あるときはアクションゲーム万歳かと思いきや、あるときはミステリ小説ばかり読み、別のあるときはアニメ見てばっかり。こう書くとごく普通なのだけど、ややこしいのは、それぞれの時で、その時やっていることを「俺はこれが一番好きだ」と思っているということだ。好きなものの優先順位がころころ変わる。既に持っているものを楽しむ分になら、いい。好きなものを好きなだけ楽しめるわけだから。問題になるのは、これから何か買おうとしているとき。
 昨日までは興味のなかったものが今日になって欲しくなり、昨日まであんなに欲しかったものが今日になって興味がなくなる。で、今日あんなに欲しいと思ってるものが明日には興味なくなり、今日まったく欲しいと思わないものが明日にはすごい欲しくなってたりする。これが困る。買うべきか、買わざるべきか。ちょっとしたものならば、欲しいと思っているときに「まぁ買っちまおう」と勢いで行ってしまえるが、量が多く・金額が高くなってくると面倒だ。どれを買って、どれを買わないか。時々刻々とこっちの「欲しい度」が変わるのだから、どうにもならない。しかも、当然ながら出せる金には限りがあるので、欲しいものが目一杯あるときに勢いで何かを買ってしまうと、自動的に別のものが買えなくなる。後から気が変わっても、もう遅い。取り返しが付かない。行動には、判断には慎重にならなければ。なのにその判断に用いる基準ラインが、慎重なんて言葉とは程遠いレベルでス〜イスイと変わるのだから、堪らない。


 で。10月末から始まるゲームソフト発売ラッシュに大いに頭を痛めてるわけですよ。さっき気になってるソフトをリストアップして数えたら11本もありやがった。バカか。頑張れば全部買えなくはないけど、その場合はゲームソフト以外のものが買えなくなる。去年も12月を前にして同じ問題に直面したけど、あのときはもう「めんどくせーから全部スルー!」だったんだよなぁ。その去年よりソフトが多い。しかもまだ12月までの発売スケジュールで。これでいずれ1月以降のスケジュールも出てきたら、どうなるか。まぁ今知りえないことを気にしてもしょうがないので、とりあえず目の前の問題だ。
 プレイステーション2の『ゴッド・オブ・ウォー2』は真っ先に外した。PS2ソフトなら、カプコンなら、一年くらい後でだって好きなときに買えるだろう。廉価版にもなるに違いない。急ぐ必要が無い。しかしXbox360となるとねぇ。Xbox360も廉価版はいろいろ出てるけども、しかし今後も同じようなことをしてくれると期待できるほど地盤が固くない。MSKKもソフトメーカーもXbox360市場も、そこまで俺は信頼してもいない。ただここで一つ救いなのは、オンラインで遊びたいと思う気持ちが俺にはあまり無いこと。Xbox360ユーザーとしてはだいぶ損をしている感じだが、それは置いとくとして、このおかげで、「これは発売直後じゃないとオンラインでの遊び相手がいなさそうだ」といった余計な判断基準を持ち込んで更に状況を複雑にしなくて済む。あくまで俺個人の好みと財布だけを見て唸っていればよい。
 逆に言うと、決め手になるものが何も無いわけだよなー。昨日決めたことが今日にはもう適用できなくなってるんだから、ホントどうしようもない。嗚呼。さっき、気になってはいたけどダウンロードしたままでやってなかった『Jericho』と『ブレイドストーム』の体験版を「もしこれが文句なしに面白くなければ買わずに済む! リストから消せる!」なんて不埒なことを思いながら遊んでみたんだけど、ちゃんと「これは買って遊んでみたい」と思えるレベルで、嬉しいやら悲しいやら。
 んで更に、引越し作業で最近は昔の思い出に浸ることが多くなって、少し古い作品をまたやりたくなりつつあるのがなー。サターンとかドリームキャストとかあの辺の。あー。参った。