FPSを遊んでみませんか

 FPSという、ゲームのジャンルがあります。面白いのですが、日本ではまだあまり受け入れられていません。私は別にFPS通やFPSマニアと言った人間ではありませんが、FPSはとても面白いものだと思っているので、日本で人気がないのはちょっと残念です。なのでこの記事を書いてみます。
 そんなジャンル全く知らないという人、知っているけど自分には合わなさそうだから手を出さないでいる人、興味はあるけど手を出しあぐねている人、いろいろいると思います。そう言った、まだFPSをやったことがない人たちに、是非ともFPSを手にとって、遊んでみて欲しい。そう思います。押し付けようと言うんじゃありません。ただ、ちょっと説明する時間をください。私は昔から何かを説明するとか、筋の通った文章を作るといったことが苦手なので、読みづらくてなんだかよく分からない記事になっているかもしれませんが、ちょっと読んでみてください。

FPSとは何か

 ここから説明しておきましょう。FPSとは、ゲームのジャンル名です。パズルとか、RPGとか、シミュレーションとか、ああいうものの一つです。First Person ShootingもしくはFirst Person's view Shootingの略。まぁ、どっちでも変わりません。日本語で言うと、一人称視点のアクション・シューティング・ゲームです。アクション映画での銃の撃ち合いシーンとか、主にああいうのをゲームでやると思ってもらえれば。海外で大人気のジャンルである一方、日本では、まだあまり馴染みのないジャンルと言えます。
 ちなみに、キャラクタの肩越しの視点のものはTPS、Third Person Shootingと呼びます。三人称視点のアクション・シューティング・ゲーム。日本ではこちらが一般的ですね。海外ではFPSもTPSも、両方よくあります。


FPSは、アクションゲームが苦手な人にも向いてる

 いまFPSではっきりと「ここが優れてる、だから薦められる」と言えるのは、簡単なところです。簡単なんです。そのままの意味です。海外のゲームって言うと難しいイメージがあるかもしれませんけども、それは捨てましょう。勿論ゲームによって難しいのもありますが、それは日本のゲームでも同じことが言えますからね。
 簡単って言うだけじゃ「何の手ごたえもなくて、つまらないんじゃないの?」と思うかもしれませんけども、そうじゃない。ちゃんと手ごたえを感じられて、なおかつ無理なくゲームを進められるように、ものすごい心を配って作られているんです。言い方を変えましょう。コア・ゲーマーからカジュアル・ユーザーまで、幅広く楽しめるようになってます。もう少し言い方を変えましょうか。私なんかでも楽しく遊んでクリアできます。アクションゲームが苦手で、そのせいで昔はアドベンチャー・ゲームばっかやってた人間ですよ。そんなのでも、ちゃんと遊べます。そんくらいです。
 難易度が3つ4つ用意されているのは、普通です。ビギナー、ノーマル、ハード、ベリーハード。ちゃんと自分の腕に合った難易度さえ最初に選んでいれば、簡単に、爽快に遊べます。私はアクション・ゲームが上手じゃないので、ビギナーを選びます。見栄を張って難しいのを選んで、ゲームの途中で進めなくなってしまうのは嫌なので、堂々と、一番低い難易度を選びます。面白くて2周も3周もするゲームになると、ノーマルでも試してみたり。自分に合わせて、自由に選べます。腕に自信があれば最初からハードを選んでもいいし、高いハードルを越えることに喜びを感じる人なら、いまなら大抵「ハードコア」などと言った上級者向けの超高難易度も用意されていますから、それで自分を試してみるのもいいと思います。


 もうひとつ。カジュアル・ユーザー向けの配慮、と言うわけではないでしょうが、結果的にそういう形になっているものとして、シールド制があります。
 アクションゲームでも、RPGでもいいですけど、皆さんがよく知っている一般的なものを浮かべてください。体力っていう概念がありますよね。で、敵の攻撃を受けてその体力が減っていき、0になるとゲームオーバー。そうならないために、アイテムなどを使って減った体力を適宜回復させていく。いわゆる「体力制」。
 でもFPSで最近よくあるのが、シールド制。簡単に言うと、「攻撃されていない間は体力が自動回復する」というシステム。このおかげでどういうことができるかと言うと、ハリウッドのアクション映画の主人公のように、撃ち合いにどんどん突っ込んでゆける。ゲームによって難易度のバランスは違うので、全て同じように出来るわけじゃありませんし、向こう見ずに突進ばかりしてはどんなゲームでもゲームオーバーは必至でしょうが、体力制よりは積極的なプレイが出来そうなシステムだというのは想像していただけると思います。
 また、シールド制のもう一つの利点として、回復アイテムを探してマップをうろうろしなくていい、というのがあります。「体力がやばいけど、回復アイテム持ってないし、周りにも落ちてない。来た道を戻って探さなきゃ」なんてことがない。そもそも回復アイテムなんてものが存在しません。少しじっとしていれば体力は元通りになりますから、またすぐにゲームを進められる。ゲームプレイのテンポを崩さず、余計な作業に時間を使わなくてもいいようになっているんですね。
 言っておくと、体力制のFPSだって今でもちゃんとありますし、それがシールド制のFPSに比べて古臭くて劣った、つまらないゲームだと言うことではありません。ゲームごとにそれぞれ、開発者が頭をひねって、独自のシステムを構築しています。重要なのは、全体のバランスがどう取れているか、です。いくら難しいのが苦手だと言っても、「適当に突っ込んで行って、そこでひたすら銃撃ちまくっていればクリアできるよ」なんてだけのゲーム、遊びたくならないでしょう?

 あちらではFPSと言うのは、日本で言うところのRPGなんですね。最初にも言いましたが、人気ジャンル。で、日本のRPGを思い浮かべてもらえばいい。カジュアル・ユーザーにも売れているからこそ、人気ジャンルなんです。別に、生まれつき外国人のほうがゲームが上手、とかそんなことはありませんから、外国人のカジュアルユーザーが気軽に手に取って楽しく遊べるものを、日本のカジュアル・ユーザーが、同じように気軽に楽しく遊べないはずがないんです。
 ね。なにも不安に感じることなんてないんです。むしろ、アクションゲームは苦手、ゲームの腕には自信がない、そう言った人たちにこそ、じゃあまずFPSでアクションゲームへの苦手意識を克服してみませんか、と申し上げたい。もちろん、勉強とか修行とかそういうものじゃありません。ゲームです。楽しく遊べばいいんです。楽しく遊んで、それで自信が付いたら、もっといろいろなゲームで遊びましょうよ。いいこと尽くめじゃないですか。


FPSだって、ちゃんとかっこよさに盛り上がれる

 FPSを避ける理由に挙げられるものの内に、「自分のキャラクタが見えないから、絵的に地味。かっこよさが分かりづらく、盛り上がらない」といったのがあります。
 結論から言いまして、そんなことはありません。確かに、FPSのFPとは「一人称」のことで、イベントシーンなどを除けば、ユーザーは自分の操っているキャラクタの外見を見ることが出来ません。自分の操っているキャラクタがかっこよく動いているところが見られないことへの不満はどうしようもありませんが、「気分が盛り上がるか否か」と言う最終的な部分を論点に上げるなら、自分のキャラクタが見えようが見えまいが、盛り上がるものは盛り上がります。
 同じようなことを繰り返しますが、FPSは海外では人気ジャンルです。もし盛り上がらないようなゲームだったら、人気なんか出ません。国が違うからって、人間そんな違わない。特に、今のアメリカやヨーロッパと、日本を比べるのなら。ハリウッド映画を、普通に見るでしょう? そんなに大きく趣向は違わないってのは、分かりますよね。そういうレベルのことです。難しく考えたり、身構えたりすることではないんです。それどころか、今の海外のFPSは、ハリウッド映画で活躍する脚本家や作曲家や演出家が参加していたりしますから、ハリウッドの大作アクション映画なんかが大好きな人であれば、これはもう見逃す手はありません。「やらなきゃ損」くらいのレベルです。私もハリウッドのハデハデアクション映画は大好きです。


てっとりばやくFPSを試せる方法

 とりあえず、2点。書いてみました。分量にだいぶ差がありますが、これは私が文章を書くのが下手だからというだけで、どちらも同じくらい大きくアピールしたいポイントです。少し困ったのは、やっぱり、実際に遊んでみないことには、どちらも分かりづらいっていうことですね。特に難易度の配慮に関しては、言葉じゃなかなか説明しようがない。自分の腕でも楽しく進めていける、ていうのは、プレイしてみないことにはね。
 さて、ここまで読んでFPSを遊んでみようと思った方がどれくらいいるかは分かりませんが、とりあえず一度試してみる環境がある方は、実は意外と多いんじゃないかと思います。プレイステーション3か、もしくはXbox360が家にある、家族が持っているという方。そして、それがインターネットに繋がっている方。今すぐ遊べます。どちらのゲーム機も、それぞれのオンライン・サービスで、ゲームの無料体験版を配っています。無料ですから、とっかえひっかえ好きに遊べます。そこで、探して試してみましょう。
 ただ最初にも言ったとおり、FPSは海外では人気ですが日本ではそれほどではないので、日本のユーザー向けに配信しているけど、ダウンロードして起動してみたら中身が英語。なんてこともあります。FPSの操作はほとんど同じなので慣れてると意外と問題なく遊べますが、FPSをはじめて遊ぶと言う人は、よっぽど英語が分かるのでなければ、止めた方がいいですね。操作説明くらいなら書いてある英語は簡単なので、もし雰囲気などが好みに感じたなら、もう少しFPSに慣れてから遊んでみるといいと思います。とにかく最初は、ちゃんと日本語のものを遊んでみましょう。
 念のために言っておきますと、日本でも人気ジャンルのRPGと一口に言ったっていろいろあるように、FPSにも、海外の人気ジャンルと一口に言ってもゲームソフトは様々です。人気があって数が多い分、人と時間とお金を惜しまず注ぎ込んで作ったすごい作品もある一方で、そうでもない作品もたくさん出ます。上で挙げたようなよく出来た内容のゲームというのはだいたい前者のもので、後者だと必ずしもそうは行きません。またそれとは別に、前者だから全ていい、後者だから全てダメ、というものでもありません。人の好みはそれぞれです。なので、1本だけで判断せず、いくつかやってみましょう。できれば、先に「どんな有名なFPSがあるのか、評判がいいのはどれなのか」をちょっと調べておいて、いくつか頭の中に留めておくといいですね。

但し注意点が少し

 FPSをやったことがない人は、まず操作に慣れていないと思います。ゲーム機のコントローラにスティックが付くようになってだいぶ経ちますが、あまり使ったことがないという人もいるでしょう。FPSはスティックは必ず2本とも使うので、最初は操作しづらいかもしれません。また一人称視点と言うのも、慣れないと、カメラを動かしすぎて自分がどこを向いているのかも分からなくなってしまったりします。でも、やっていれば、慣れます。何度も書きますが、「こんなの絶対に無理」というようなゲームは、海外とはいえ、同じ人間が遊ぶものとして人気ジャンルになるわけありません。別にFPSに限りませんね。思い出してください、どんなジャンルのゲームでも、最初に遊んでみたときは、慣れなかったでしょう。でも今は、そんなに難しいことを意識しないでも操作して遊べる。同じです。
 ただ、3D酔いには気をつけましょう。3D酔いというのは、一人称視点のゲームをやっているときに起こりやすいもので、症状や原因は、乗り物酔いと同じです。対処方法も同じ、酔い止めの薬を飲めば効きます。吐き気がしたときは、可能であれば我慢せずに吐いてしまえば、楽になります。そして乗り物酔いと同じように、いつの間にか慣れて平気になります。私もFPSを遊ぶようになって最初の頃は吐き気のすることがありましたが、今はほとんど平気です。寝不足のときなどに遊ぶと、ちょっと気分が悪くなったりはありますが。そう深刻に捉えなくて大丈夫です。


おわり

 というわけで書いてみました。YouTubeなどにリンクして映像をつけたほうが分かりやすくていいかなと思ったのですけど、いざやろうとしてみると、どのFPSを見せればいいのかと言う選択がなかなか難しくて、今回はやめました。なので、FPSを知らない人が読むと、どんなゲームかほとんど分からなかったと思います。すいません。あまり親切ではなくなってしまいましたが、具体的なタイトル名を挙げて、変に「初心者はこういうのから始めるのがいいんだ」と押してしまうことになるのはどうかな、と言う考えもありまして。自分で見て自分で興味のあるものを選ぶ方がいいです、遊ぶ本人が。そんなにすごい多くのタイトル数があるジャンルではないですし、ユーザーからの評価の高い安定したタイトルとなるとさらに絞られますから、自分でピックアップしていくのも、面倒でもないと思います。YouTubeニコニコ動画で、プレイ動画を探して見てみながらとかね。でも見るだけで満足されてしまうと、悲しいのですが。