有名な作品・作家を起用したDSのミステリ・アドベンチャー

 ニンテンドーDSって、ミステリ小説のゲーム化(厳密には、有名ミステリ作家の名前を掲げたアドベンチャーゲーム)が多いよなー、と昨日の夜ふと思ったので、少しまとめてみた。

タイトル 作家 メーカー 発売日
DS西村京太郎サスペンス 新探偵シリーズ「京都・熱海・絶海の孤島 殺意の罠」 西村京太郎 テクモ 2007/10/11/
赤川次郎ミステリー 夜想曲 本に招かれた殺人 赤川次郎 マーベラスエンターテイメント 2008/2/28
DS山村美紗サスペンス 舞妓小菊・記者キャサリン・葬儀屋石原明子 古都に舞う花三輪 京都殺人事件ファイル 山村美紗 テクモ 2008/6/5
赤川次郎ミステリー 月の光 沈める鐘の殺人 赤川次郎 マーベラスエンターテイメント 2008/11/6発売予定
DS西村京太郎サスペンス2 新探偵シリーズ「金沢・函館・極寒の渓谷 復讐の影」 西村京太郎 テクモ 2008/11/13発売予定

 えーと、NintendoDS mk2のアドベンチャーの項をざっと見て抜いてきたんだけど(まだ発売していないものは自分で補完)、2つのメーカーがそれぞれのブランドを交互に出してるだけじゃねーか! なんだよ!


 ただ、有名な人が絡んでいるのじゃなければ、オリジナルで同じような傾向のものや、アニメ的なキャラクタを配置したもうちょっと若い人に向けたのであろうタイトルもあって、そう言うのも入れるとそこそこな数。名前だけみてリストから抜いているのであまり正確ではないかもしれないが、並べると。

タイトル メーカー 発売日
アナザーコード 2つの記憶 任天堂 2005/2/24
探偵・癸生川探偵事件譚 仮面幻影殺人事件 元気 2005/3/24
おさわり探偵 小沢里奈 サクセス 2006/4/13
ウィッシュルーム 天使の記憶 任天堂 2007/1/25
おさわり探偵 小沢里奈 シーズン2 1/2 里奈は見た!いや、見てない サクセス 2007/5/24
探偵 神宮寺三郎DS いにしえの記憶 アークシステムワークス 2007/7/19
大人のDSミステリー いづみ事件ファイル インターチャネル・ホロン 2007/10/11
刑事J.B.ハロルドの事件簿 殺人倶楽部 Fonfun 2008/2/21
タイムホロウ 奪われた過去を求めて コナミ 2008/3/19
DS湯けむりサスペンスシリーズ フリーライター 橘 真希 「洞爺湖・七つの湯・奥湯の郷」取材手帳 ゼンリン 2008/4/24
探偵 神宮寺三郎DS きえないこころ アークシステムワークス 2008/4/24
落シ刑事 〜刑事さん、私がやりました〜 サクセス 2008/9/18
ガリレオ D3パブリッシャー 2008/10/23発売予定

 ミステリ以外の、ホラーなんかは外した。あとミステリアドベンチャーと言うよりパズル・クイズっぽい感じのも。NintendoDS mk2でタイトルとパッケージ見て勝手に判断しただけんなんで、たぶん不十分だと思うけどもね。あまり聞いたこと無いメーカーも、ちょこちょこ出してるね。脳トレとかでDSを購入した大人にも手にとってもらえそうなゲームの企画って言うと、こんなとこがよく浮かぶってことなのか。
 ちなみに『ガリレオ』は「人気ドラマのゲーム化作品」という位置づけのようなので、リストの中では若干色が違うかな。パッケージはドラマ版で主役を演じた俳優2人の顔だけど、ゲーム中では登場人物は全てイラストになっているらしい。うーん。


 ところで、ミステリ関係ないけども小説のゲーム化と言うと、ライトノベルのゲーム化はメディアワークスが「DS電撃文庫」というシリーズで4タイトルをリリース。また、電撃レーベルのライトノベル作品を集めた『電撃学園RPG』と言うものも発売が予定されているらしい。ただDS電撃文庫は、最初に発表された4作が出たあとは続いてないので、あまり売れはしなかったのかな。同じハードで『電撃学園RPG』出るけど。でも、どうなのだろ。俺のイメージだと、電撃文庫のそう言うのに食いつくのって、DSよりPSPの方にたくさんいる気がするんだけどもな。これが背伸びライトノベル的位置にある『講談社太田戦記』とかならユーザー層はPSPで確実だろうけど、電撃とかのオーソドックスなライトノベルレーベルだと、まだそうでもないのか。ちなみにDS電撃文庫のリスト。

タイトル 発売日
DS電撃文庫 いぬかみっ! feat. Animation 2006/12/7
DS電撃文庫 アリソン 2006/12/7
DS電撃文庫 イリヤの空、UFOの夏 2007/1/11
DS電撃文庫 イリヤの空、UFOの夏 II 2007/10/25
DS電撃文庫 イリヤの空、UFOの夏 I + II コンプリートパック 2007/10/25

 個人的には、富士見ファンタジアの作品を集めたのが出ると嬉しいね。と言っても、今の作品分からないけども。『スレイヤーズ』全盛期の、90年代後半のでひとつ。無理か。ていうか、あれだよな。電撃とスニーカーと富士見と、どうせ元を辿って行けばどこも角川系だろ。一緒にして何か出しちゃえよ。


 で、戻りますけども。実は今回の東京ゲームショウ 2008で、有名作絡みのDS向けアドベンチャーが少し増えている。その記事を連続して読んだのが、「なんかたくさん出てるなぁ」と言う印象を抱いたきっかけなんですな。

タイトル 作家 メーカー 発売日
DS内田康夫ミステリー 名探偵・浅見光彦シリーズ「副都心連続殺人事件」 内田康夫 D3パブリッシャー 来春発売予定
犬神家の一族 横溝正史 フロム・ソフトウェア 2009年1月発売予定
八つ墓村 横溝正史 フロム・ソフトウェア 2009年春発売予定

 下二つは他のソフトのようにタイトルに作家名が入っておらず、またこの有名な2作品が選ばれているのを見て分かるとおり、先に挙げた『ガリレオ』と同様、イメージされているのはどうやら原作小説ではなく映像版の方のよう。


 しかしなー。なんかこう。さっきも書いたけど、基本的に年齢層の高いユーザーを狙った企画なのだろうから、そうなればテレビの2時間サスペンスドラマなんかでおなじみの大御所作家・有名作品が起用されるのは分かるんだが、もうちょっと下の層が来ないものかねー。いや『ガリレオ』はドラマのグッズだからちょっと別として。綾辻行人とか、有栖川有栖とか、京極夏彦とかな。
 ていうか要は、俺の好きな作品がゲームになったりしねぇかなって言う、ね。西澤保彦『七回死んだ男』とか、北森鴻『凶笑面』とか。あの辺はキャラクタの立ちがいいし、物語の記述者(主人公)をプレイヤーに置き換えやすい内容だし、あとは絵付けさえ上手くやれば、若いユーザーにもちゃんと訴求できると思うんだよなー。なー。なー。どっか出してよ。実はそれが言いたかっただけでした。

追記

 DS電撃文庫は4タイトルで終わったとか書いたけど、もう1本あった! DS電撃文庫ADVとか微妙に名前を変えて! 何だその無意味な紛らわしさは。

タイトル 発売日
DS電撃文庫ADV バッカーノ! 2008/2/28

 ただ、ライトノベルをアニメ化したものをゲーム化した作品のようなので、やっぱりちょっと違うか。