11日のニコニコゲーム市場、それと『真・三國無双5』の話

 昨日あんだけ長いの書いたのでぶっちゃけもう俺もそんな興味ないわけですけども、でもまぁ一度ネタにした以上は11日のランキングにも言及はしておくかということで。


 1位はプレイステーション3版『真・三國無双5』で54人、2位はXbox360版『真・三國無双5』で50人と、発売日になってPS3が逆転。昨日の時点で倍の差が付いていたのは、Xbox360ユーザーに「Xbox360ソフトは予約しとかないと確実に買えないんだよね……」という意識がしっかり根付いていることの表れだろうか。かく言う自分もヨドバシカメラで予約してたしね。クリック数では昨日と変わらずあまり差が無いのが不思議であるが、その辺うまいこと説明できる理屈は無いものかしら。
 PS3は他にも、単品別売りで4,950円(アマゾンでの売値。定価は5,500円)する11日発売の新型コントローラ『デュアルショック3』が、ブラックが29人購入で3位、セラミック・ホワイトが11人購入で5位。ソフトウェアでは、『真・三國無双5 Treasure Box』が10人購入で6位、同じく11日発売の『ラチェット&クランク フューチャー』が14人購入で4位、9月末発売の『オブリビオン』が2人購入で14位。本体では、ブルーレイビデオ『スパイダーマン3』付きの40GB本体が、セラミック・ホワイトが9人購入で7位、クリアブラックが2人購入で22位、昨日はランク外だった『真・三國無双5』同梱版の40GBが3人購入で12位、さらに、今回出た新型ではない60GBモデルまで2人購入の15位。周辺機器は、メモリーカードアダプタが2人購入で16位にあり、これは同じ人が60GB本体と一緒に買ったのだと思われる。価格や特典よりも、後方互換機能を取った人が2人いたわけだ。D端子ケーブルも2人購入で17位に入っていて、PS2PS3共有タイプのもののようだが、人数からするとこれも同じ人だろうか。PS2用のS端子付きAVアダプターも1人購入で23位にあるけど、これはPS3とは関係ないか。
 ちなみに、Xbox360版の『真・三國無双5 Treasure Box』は4人購入で9位にあるが、本体はランクインしておらず、購入者は1人か0人だったと言うことになる。


 基本的にコアな消費者が多いと思うのでそのまま参考にはならないけど、値下げしたPS3新型本体発売の効果は大きかったらしい。『真・三國無双5』発売の効果も見て取れる。反して、Xbox360本体はまったく伸びていないところを見ると、コーエー的にはやっぱりマルチプラットフォームじゃなくてPS3だけに入れ込んでソニーに恩を売っておいた方がよかったんじゃなかろうかと言う気もする。まぁ、興味のある奴は11月1日の時点でもうXbox360本体を買ってしまっていたと言うことでもあるんだろうし、ソフト単体では売れているには違いないんだけども。


 ソフトの内容も聞くところによると、どっちのハードでもロード時間が同じ(PS3はインストールすると短くなる)37秒で、内容もプリレンダリングムービーの圧縮具合以外は同じというあたり、両機種のゲームの動作について「いろいろ気を使って」お作りなすったのだなということが伺えて、いやまぁ下手に露骨な差をつけてもアレではあるけども、一機種だけに向けて余計なこと考えず作っといた方がもっとちゃんと良いのができたんだろうなぁと誰でも思うよな。無双には飽き気味の俺がそれでも「ちょっとやってみたい」と予約したのは、国産人気シリーズとしてのプレイ内容の手堅さを期待してだったんだけども、残念ながらその作り手のバランス感覚はユーザーにとっての手堅さではなく、「これなら文句は付かないでしょ、両機種の比較では」っていう(ソフト及び各ハード)メーカーにとっての無難さに向いてしまっていたようで。そうして、せっかく対応機種を増やして対象ユーザーを広げたのに、肝心の中身がどんどん薄く・温くなって評判を落とし、結局たいして売れなくなってしまうっていうマルチプラットフォーム最大の墓穴にまっしぐらですよ。さすがに次はPS3独占あるいは優先に戻ると思うけど、これでもし『真・三國無双6』もまたマルチなら、先はかなーり暗いと思う。とか平気で言えるのは、俺はXbox360で無双が出なくても別に気にしないユーザーだからであって、無双が好きなXbox360ユーザーからすると「テメー好き勝手抜かすのも大概にしやがれこのタコ」ってな話なわけですけども。それに、「じゃあナムコとかみたいに、先に不完全版を出しておいて後から他機種で完全版、とかやれば納得するわけかい?」と聞かれると、まぁそれもそれでアレなわけですけどもねぇ。
 別にマルチプラットフォームなのが悪いといってるわけじゃないけど、どっちのハードでもちゃんと実力引き出せる体制で作らないと両機種ともろくなことにはならん、てな失敗の見本ということで。今はハードの世代交代に主役メーカーの交代劇が重なってハード戦争的な空気が特に色濃く、さらにキャプチャ環境を持ったユーザーが多く動画投稿サイトとかもあって、複数の機種でソフトが出るとすぐ比較画像・比較動画を作られてしまうから、メーカーからすると動作に差をつけるのは色々気まずくもなるのかもしれないけど、「ソフトが完全に同じ動作をすること」が「両方に同じ充実したプレイを提供すること」にはならないのでな。逆はあったとしても。