端っこのオタクが思うこと

 友達に行こうぜと誘われたので、どうやらオタク大賞ってやつに行くことになりそう。他に用事はないし、もうチケット2人分買っちゃったからと言われたら断る理由もない。イベントなんて、何年ぶりだろうね。文化放送の公開録音か、いや東京ゲームショウか。パシフィコ横浜でやったシェンムーの製作発表会のが後かしら。どんくらい経ったんだかよく分からん。合わないんだよな、人の多いとこ。東京に住んでるのにコミケだって行ったことないし。映画もDVDかテレビで済ませちゃってて、映画館だって3〜4年くらい行ってないや。


 しかし、こちとらもう何年もオタクのメインストリームに一切触れてないので、正直そう楽しめそうに思えない。ハルヒ時をかける少女デスノートも見てないし、DSもWiiも買ってないし、西尾維新を読んだこともないし、ひぐらしも東方もやってないし、TYPE-MOON関係の話題も分からない。最近の話題に疎いからって、さりとて昔のもそんな知ってるわけじゃない。FF・ドラクエどっちもやったことないし、ガンダムも見てない。誰かと話せることもなければ、話を聞いて分かることすらほとんどない。ここ最近の行動で最もメインストリームに近づいたことったら去年の12月に『ブルードラゴン』を買ったことっていう、そういうレベルの人間なわけですよ。全然近くねぇ。去年の後半はTSUTAYA利用してここ数年にしては結構アニメは見た方だけど、今さら天地無用とかイノセンスとか語る奴なんていやしない。OVAとテレビのパトレイバーは合わなくて途中で止めたし、ラーゼフォンもまだ途中だけど、どうせ最後まで見てもこれも今さら語る人はいない。結局、新しいものや古くても話題性のあるものは何も見てない。完全無欠の八方塞と言うか、いや寧ろがらんどうと言うか。メインストリームに乗れなくても、自分の好きなことやってるには違いないんだから、別にそれ自体に不満があるわけじゃないけどもさ。


 まー、オタクって本気でやろうとすると大変よな。別に無理矢理に頑張ってなろうとするものじゃあないんだろうけど。好きなことやってたらなっちゃったというか、好きだから極めたいというか。でも、オタク仲間での話に付いて行くには、興味ない作品にも手を出してある程度知っておかなきゃいけなかったりするわけじゃん? それがメインストリームに乗っちゃったなら。例えば、ハルヒ抜きで「2006年のアニメ」を語るとかまずありえないわけじゃない。「俺が見た2006年のアニメ」って括るならいいけども、それじゃただの自分語りにしかならない。興味ないなーと思っても、アニメを語ろうと思うなら見ておかないとどうにもならない。
 自分にゃとても無理だわ。時間も金もあれこれ手を出せるほど余裕ないし、なによりまず「面倒くさい」ってのが前に出ちゃう。好きで買ったゲームすら積むんだから、ましてや何の興味もないアニメを見るか、マンガを読むかって言ったら……ねぇ。そういうのを気負わず普通に出来る人、何にでも興味を持っていろんなものを素直に楽しめる人だけが進める狭き道なのかね。オタクはインドア志向で内向的ってイメージが一般的だけど、ありゃ単に主なオタク活動であるところのアニメ視聴はテレビがある屋内でするものだからってだけで、行動力は人一倍どころか二倍も三倍もないと務まらんよなー。
 昔は自分も新宿まで天地無用!の映画を5回も見に行ったりしたけど、なんで当時あれほどの行動力があったのか、それでいて何故今この体たらくなのか、不思議でならないよ。