ウラー

岸和田イアリー: パッドという体感

Wii の思想とかこれに関する話題を追っていて一つ心配なのは、「パッドが『パッドだ』というだけで軽視されるのではないか」ということで、Wii に関する話を読んでいると、リンク先の意味での体感的なゲームの方向にばかり目が向けられそうでなんだか。

それはある。ていうか、まさに3の部分で触れられている、はてなブックマークでのまた君か。@d.hatenaさん
メーカーが話題が尽きないように小出しにするネタを順番どおり拾って盛り上がるのが「発売を待つ良いゲーオタの態度」のひとつと思うので、それはそういうものでいいと思う。」ていうコメントを見て、ああなるほどと。E3のWii関連の発表に関してネットでの反応を見ていてどうにも飲み込めないでいた違和感が一つ解けた。みんな任天堂の前ではやたらと行儀良すぎるんだよな。


 ニンテンドーDSのタッチペンとパネルで既に成功を収めているという実績がそう遠くない過去にあったからこそ皆ネガティブにならずに受け入れることが出来て(文字入力メインの脳トレ関係のブームが去ったあとどうなるかは分からないけどもー、とも言えるがね)、それは昨日書いたとおり自分も同じなんだけども、でもそれにしたってお前等ちょっと従順に頷きすぎじゃねぇのかと、正直そう思うわけなんですよ。もうちょっとあれこれ突っ込んでみたりはせんのか。他のハードにするみたいに。それも一切できないほど完璧で隙がないもんだろうかね、Wiiってのは。あ、いや、他機種に比べて性能が劣るヘボとか、そういう面白くもない煽りは抜きで。
 例えばさ。

 ひとつ具体的な例をお話ししましょう。Wiiが24時間動作可能なモードでインターネットに接続されているとする。これを使えば,夜中のうちに任天堂が各家庭のWiiに向かって「今月のニンテンドーDSの試遊ソフト」をプッシュ型で送りつけたりできる。ユーザーは翌朝起きると,WiiのLEDランプがピカピカと光っていて,任天堂から何か届いているのを見つける。そして自分のニンテンドーDSを持ってきて,Wiiを経由して試遊ソフトをダウンロードするといった使い方を想定している。

 えーと、発言の出所がよく分からんのだけど多分捏造ではないし、嘘は書いてないと思うんで、これで。
 一見するとまぁ悪くないシステムのように思えるけど、でもさ。よく考えてみよう。本体の記憶容量には間違いなく限りがあるんだから、一方的にデータを送りつけられては必ずしも喜べない、って誰か思わないの。俺のメモリに勝手に入ってくるんじゃねぇよ、と。メッセージの送受信なら、常時接続してなくてもサーバに溜め込んでおけば済む話なんだからそう自慢げに語ることじゃないじゃん、て誰も思わないの。次に電源入れたときにサーバに繋いで確認すればいい。Xbox Liveはそうだし、一般的な電子メールもそうでしょうよ。好きに選んだデータだけを寝てる間にスタンバイモードでダウンロードするにしても、これと一緒に「ダウンロードが終わったら自動的に電源を落とすシステムはないのかな、どうなのかな」とか誰も思わないの。豆電球一個分の電力なんだから文句言うな、てことはないはずで。自分の場合Xbox360の電源を入れてダウンロードしながら寝ることもあるけど、それはそういう時間を使ってダウンロードする方が良いから・起きたまま待ちぼうけしてるよりはマシだから仕方がねぇかって判断してそうするのであって、プレイステーション2なら使うたびに背部の主電源でいちいちオンオフしてるもん。使ってもいない機械にランプついてるのが気になるから。
 便利な機能があるのは結構なことだよ。それを使いたくなきゃオフにすりゃいいんだからね(オフにできればだけど)。でもさー、売る側の「企業」の提示するビジョンを、「消費者」がそのまんま鵜呑みにしてるのはどうかなーと。本当にそれって現実的なの? 便利なの? 今までなかったものなの? そういう疑問くらいちょっとは差し挟めよと。どいつもこいつも党大会みたいに「すごいすごい」しか言いやがらないってのはどうなんだ。
 って歌さんが楽屋で言ってました。


 つーかさ、ニンテンドーDSの大ヒット以降、任天堂万歳をする人もマスメディアも増えたよね。特にマスメディアなんて今までひたすらソニー万歳だったくせに、ちょっと風向きが変わってきたと見るや手のひら返しちゃってさぁ。ソニー嫌いな自分ですら「どうなのそれ」と思う。ビジネスとして長く多く儲けるには強者追従できゃいけないっても、消費者からの信用なくしたら元も子もないじゃない。
 って楽太郎が楽屋で言ってた。