読了
- 作者: フィリップ・K.ディック,Philip K. Dick,浅倉久志
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2005/11/01
- メディア: 文庫
- クリック: 23回
- この商品を含むブログ (85件) を見る
創元文庫の『暗闇のスキャナー』は読んだことはないけどもタイトルは覚えていたので、その新訳版だなと言うのはすぐ分かった。映画化に際してハヤカワが翻訳権をぶんどったらしい。出版社はそういうところでも日々戦っているのだなと、本の内容よりも外側の出来事の方が興味深かった。つまり、中身はいまいちだった。主人公が段々と狂っていって破滅するって筋はいいんだけども、厚生施設の陰謀みたいのはいらなかったなぁ。最後にちらっと出てくるだけで大して意味もないくせに、そのオチのせいで一気にチープになってしまった。いや、そういう陰謀こそディックらしいっちゃらしいのかもしれないけど。