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 Xbox360用ソフトとして絶賛開発中らしい『NINETY-NINE NIGHTS』ですけども、ゲームショウで公開されたらしいプレイアブルデモを遊んでいる様子を映した動画を見まして、まぁ思った以上に『無双』だな、という。いや、ゲーム性に関しては前から出ていた情報と、開発が『キングダム・アンダー・ファイア』シリーズのファンタグラムと言う点からも、かなり似通ったものになるのは分かっていたのだけれども、画面の構成(ゲージやマップなどの表示)がほぼそのままなのは、ちょっとどうだろうかなと。何から何まで同じでないのはゲームの説明を読めば分かりはするが、それでもせめてもうちょっと気を使おうよ、と誰もが思ってるんじゃないでしょうか。
 ゲームパブリックの岡本吉起氏による『GENJI』もそうだが、なぜこうなるのだろう。水口哲也氏なんて、セガ時代はそれこそ『スペースチャンネル5』や『Rez』など個性の強いゲームを作っていたのに、独立した途端にどこかで見たようなゲームを出してくるというのは、正直ガッカリもいいところだ。そりゃあ、大手のメーカーを辞めて全く環境は変わってしまったわけだから、以前ほど自由気ままにやっていけないのは分かるし、「新しさ」「斬新さ」にばかり気を取られて「面白さ」を忘れてしまうのも危険ではある。それに今あるものを参考にしながら「そういうゲームなら、あんたらより俺の方がもっと面白くチューンできますよ」とわざと似たものを出してカウンターを当てに行くのだって、悪くないとは思うのだが……。


 と言ったところで、やはりゲームである以上は実際にやってみないことには、結局どれだけのものかは分かりませんがね。マップの設計、操作感覚、キャラクタのアクション、クリア成否条件の設定、シナリオ、ロード時間、音楽。FPSがどれも同じシステムを基本におきながらそれでもタイトルごとに全くプレイ感覚が変わってしまうことを考えれば、ただ見た目が似通っていると言うだけでギャースカ喚き散らすのは頭が悪いか。コーエー自身が出した『戦国無双』なんかも正に、三国系と同じシステムを基盤においていながら実際やってみると驚くほど別物になってたわけだし。前向きに考えよう。
 個人的には実のところ、とても期待しているタイトルではありますしね。現行機を含めても、今一番発売が待ち遠しく期待しているタイトルでしょう。キャラクタのデザイン(イラストではなく3Dモデルでキャラクタを見られる良い動画なのですが、回線が細いと恐らくまともに見られませんので、その場合はこちらのページのトレイラームービーをどうぞ)なんかも、アニメ的ではあるものの、日本のものとは微妙に違う路線で、デザイナーが誰かは知らないけども、韓国的な感じかなぁ(いや韓国のイラストレーターの作品をそう見たことがあるわけじゃないけど、今まで何枚か見た感じでは、日本のアニメ的デフォルメと欧米のリアル系絵柄がうまいこと入り混じった独特のよさがあると言う印象を持っているので。違ったらごめんなさい)。日本で主流のアニメ絵の目の大きさと大袈裟な表情に少し辟易としてきている身としては、このデザインは素晴らしく絶妙。ただどちらかと言えば、もうちょっと欧米よりで落ち着いた配色の『キングダム・アンダー・ファイア』のデザインの方が好みではあるが。