私が通ってきたFPSの道 その5 『ミラーズ・エッジ』

EA BEST HITS ミラーズエッジ - PS3

EA BEST HITS ミラーズエッジ - PS3

ミラーズエッジ - Xbox360

ミラーズエッジ - Xbox360

 2008年12月に、プレイステーション3Xbox360用ソフトとして発売されました。プレイステーション3用は、2009年11月26日に廉価版が出ます。古いゲームソフトではないので入手は容易だと思いますが、ゲーム内容が若干風変わりだったことで、お店では安く売られていることが少なくないようです。
 最初に言っておきましょう。世の中にはたくさんのゲームがあって、中にはそうやって、お店が期待していたほど売れなかったため在庫が余って、とても安く売られてしまうものもあります。ですが、だからと言って、そのゲームが面白くないとは限りません。とても面白いゲームでも、見た目やイメージだけで面白くなさそうだと思われることはあります。他の人たちにとっては面白くなかったゲームが、自分には面白く遊べたゲームになったと言う場合も、たくさんあります。他の人がどう思っているのかではなく、自分にとって興味のある内容なのか、面白そうと感じられるかどうか、それを大事にしてください。Xbox360を持っている人は、ネットに接続することで体験版をダウンロードして遊ぶことが出来ます。そうやって試しに遊べるチャンスがあれば、できるだけ逃さないようにするといいと思います。ちなみに、プレイステーション3用の体験版は、残念ながらもう配信が終了してしまっているようです。こういったことからも、チャンスを逃さないことは大事だと、よく分かると思います。


 舞台は近未来です。政府による統制が厳しくなった時代。人々の情報のやり取りを助けるため、体ひとつで街を縦横無尽に駆け巡る「ランナー」と呼ばれる人たちが社会の裏側で活躍しています。主人公の女性はそのランナーの一人、フェイス。警官である妹が殺人容疑をかけられ逮捕されたことから、妹を助けるためにその裏側に潜む大きな陰謀に立ち向かいます。

ゲームの概要

 このゲームをFPSとして紹介していいものか、少し迷いました。上でもちょっと触れましたが、一般的なFPSとは雰囲気がかなり違うゲームだからです。ゲームの内容と雰囲気を知ってもらうために、YouTubeにある『ミラーズ・エッジ』の予告編を先に紹介します。

Mirror's Edge Trailer


 予告編の前半部分、ハァハァと息を切らせながら走っている人物の一人称視点の映像が流れていますが、これが実際のゲーム画面です。自動で動いているイベント・シーンではなく、プレイヤーがこれを操作します。走ったり、飛んだり、蹴ったり、殴ったり、撃ったり、全てのアクションを一人称視点でプレイします。これまで紹介してきた他のFPSの動画と見比べるだけでも、内容が違うのがよく分かると思います。
 普通のFPSは、ここまで激しいアクションはさせません。実際の人間は一人称の視点で何でもこなしますが、ゲームなどテレビ画面に投影される一人称の視点は、いわゆる「間合い」を測るのに向いていないとされるからです。このゲームは、その常識に真っ向から取り組んだのですね。その上、ゲーム中の世界の雰囲気も、独特のものがあります。これほどに真っ青な空、と言うだけでも、他のFPSではそうありません。真っ白なビル群のところどころに、真っ赤な鉄棒やクッションが見える。そういった色使いからしても、激しい戦争を表現するために地味な色使いが多かったこれまでFPSの映像とあまりに違う。そういったことが原因で、FPSファンからも不安に思われてしまいました。
 自分でプレイしてみた上で結論を言えば、一人称視点でのアクションには見事に成功しているゲームだと思います。ですから、あとは、独特の見た目の印象や世界観をどう受け止めるかが、人によっての好みの分かれ目だと思います。
 ちなみに、先ほど書いた「真っ白なビル群に、赤い鉄棒やクッション」ですが、これはただ見た目を良くするためだけにそうなっているのではなく、「赤いものがある方向へ向かって進め」「赤いものを使って進め」と言う、ゲームをプレイするときに道に迷わず走るための目印にもなっています。

シリーズの展開

 ゲームソフト会社によれば、既に『ミラーズ・エッジ 2』を作っているそうです。ただ、正式な発表はまだされておらず、内容についても全く分かっていません。

ゲームの映像紹介

 YouTubeにあった動画です。動画のタイトルに「2/2」と書いてあることから分かるように、これの前の「1/2」という動画もYouTubeにあります。ただ、「1/2」はプレイヤーに操作説明をするためだけのステージで、遊ぶ上では操作を覚えるために大切ですが、見ている分には参考にしづらいので、ゲーム本編が始まる「2/2」を紹介しています。誤解のないように書いておきますと、最初の1分ほどはプレイヤーが操作しないで勝手に動いているイベント・シーンです。「これからこういうアクションをしていきますよ」と言うお手本ですね。そこから後は、ほぼ全てプレイヤーが操作して主人公を動かしています。

ミラーズエッジ 日本語体験版をやってみた 2/2