キルゾーン、それはFPS最後の希望

KILLZONE 2(キルゾーン2) - PS3

KILLZONE 2(キルゾーン2) - PS3

 前も書いたけどさ、俺が次世代機に期待していたのは、FPSだったわけ。日本でもっと売れるようになって、定着して、いずれは日本のメーカーが日本の市場に向けたFPSが出るようになって欲しいなぁ、っていうさ。


 今度の次世代機はちょうど、うまい具合に国内メーカーが出遅れ気味だったから、その間にちょっとでも海外ゲームのローカライズが多く出て、それが注目されるといいなぁと思ってたのよ。で、洋ゲーは多く出た。そこまでは良かった。んだけど、うーん。
 やっぱり、その後がねぇ。注目度はそこまで上がらなかった。そうこうしているうちに、プレイステーション2で出ていた国産ブランドタイトル群が、大手のみならず中小のものまで本格的にプレイステーション3への移行を始めちゃって、これでもう今世代機で洋ゲーが注目されることはなくなたっと見ていい。


 今回の『キルゾーン 2』は、SCE自身の手による、期待の大作FPSだった。海外でも前評判は高かった。日本での健闘も期待していたよ。
 でもなー。『ファイナルファンタジー 13』の体験版が既に出ちゃってるようなタイミングでの発売て。最悪だよな。ちょうど、もうどうやったって洋ゲーなんて見向きもされなくなったところじゃん。しかもファミ通のレビュースコアが32点と聞いたときは、眩暈がしたね。まぁ、テレビCMはぼちぼち流れてるみたいだけども。
 SCEにはもっと、こう、がつがつとした売る気を出して欲しかったんだけど、考えてみれば、今まで国産タイトルの不足が指摘されていた頃にだって、そんなに洋ゲープッシュしてこなかったものな。せっかく出ているんだから、「どうせ日本じゃ売れやしないし」と最初から匙を投げてないで、ちょっとずつでも積み重ねる姿勢が欲しかった。最初はうまく行かなくたって、いいじゃない。FPSとか今の洋ゲーがよく出来ているのはやれば分かるんだから、売れない理由のほとんどは食わず嫌いでしかないのは分かりきってるんだから、そこは、未来を信じて、希望を抱いて、行って欲しかったよなぁ。
 やってるテレビCMだって、こう、ハリウッドの大作アクション映画! CGバリバリ使ったぜ! 映像も超派手だぜ! みたいに見せて、少なくとも今以上にオトコノコを引きつける映像はもっと出来たんじゃないかと思うんだが。いや、実際に『キルゾーン 2』やってないから分からないけどもな。けど、宣伝の次第だけでも、まだまだ売り込める余地はあると思うんだよ洋ゲー。そりゃ商売だから、見込める収益を大きく越えるようなプロモーション費用は出しづらいのは分かる。でもだからこそ、ゲーム機を出しているSCE自身がPS3のプロモーションでもあるんだ割り切って、引っ張るべきだったんだよなー。そうだろ。


 俺はさぁ。日本でFPSが売れて、定着して、日本のメーカーが日本向けにFPS作って出すようになって欲しかった。でも、これでもう、今世代では、無いな。それどころか、次のプレイステーション4世代機でも、その展開は無くなったと思う。「ああ、なんだ。なくていいじゃん。日本だけで大丈夫じゃん。今までどおりのことをしてればいいんじゃん」てもう皆思ってるよ。あーあ。あーあ。俺の夢は潰えた。


 別に、「日本を捨てて海外市場を狙え!」とは言わないんだよ。どうせ真面目に狙う気がないのはもう分かったから。「海外で売れてるハードでソフトを出そう」とか「キャラクタのデザインをちょっと濃くよう」とか「銃を撃たせてみました」とか、その程度のことで海外向けとか言っちゃうレベルだものな。仕事したつもりになってるもんな。本当に。大手ソフトメーカーですら。恥ずかしいったらありゃしない。そうじゃねぇよ。いや、そういうのがやりたきゃ勝手にやってりゃいいけど、俺は別にそういうのを求めてるんじゃないんだよ。日本に向けた日本のFPSなんだよ。
 FPSがゲームとして面白いのは分かってるんだから。「どうせ売れない」だの「国民性が」だの直截な言い訳に飛びついてないで、やろうぜ。な。面白いネタを放っておく手はないじゃん。最初はそりゃあ、経験を積んだ海外のデベロッパには敵わないかもしれないよ。しれないっていうか、まず敵わないよ。日本の大手が作っても海外の中堅デベロッパ以下、とかなったって不思議じゃない。年季が違うんだから。初体験なんだから、いいじゃないの。積み重ねていこうや。何もやらなきゃ、いつまで経っても経験値ゼロのままだぜ。そうだ、逆に考えよう。海外のFPSが本格的に浸透する前にこそ、国産FPSを売るチャンスだと。な。な。悪くない話だろ。


 よし、じゃあまず『コーデッドアームズ アサルト』の復活だ! コナミさんお願い!


 お前は呼んでねぇ、座ってろ