本屋が潰れた

 そんなにそっちゅう通っていた本屋ってんでもないんだよな。家から歩いてすぐのところに駅前デパートがあって、その中に本屋が2店も入ってるもんで。中学生時代にライトノベル(というか『スレイヤーズ』)買ってたときも、その2店に置いてなかったとき行くのは別の本屋だったし。ただそれでもちょいちょいは行ってたし、特にSFに関しては、この本屋でハヤカワ文庫SFの棚をぼーっと眺めていたのが「俺のSF読書体験 その1」なので、なんか、うーん。
 街の本屋が潰れている、みたいのはもう何年も前から聞くじゃない、ま、この本屋はそこそこ有名なチェーンだったから「街の本屋」じゃないんだけども。しかしねぇ。俺は今までは、「潰れるったって、だって小さい店は品揃えもよくないんだから、大型店に駆逐されたって仕方がない。家電とか自転車ってんならともかく、本じゃ修理とかもないし、それはもうしょうがないことで、そこで『昔からある小さい店は人情が』だの『大型店は売れる本ばかり』とか難癖まがいな犯人探し・被害者探ししてみたってしょうがねーじゃんよ」と思ってたけど、なんか、こうして自分の行っていた店がつぶれると、やっぱり感傷的にはなるなー。何がいけなかったんだろう、て思っちゃう。チェーン店でもこれなんだから、これがほんと、店の人の顔とかを自然と覚えちゃうような小さいところなら、そりゃあ「大型チェーン店は悪だ!」みたいな話になっちゃったりするのも、分かるなーと。今日、はじめて思った。うん。いや、チェーン店だって、働いている人、そこの店主さんは、ちゃんといるわけだけどね。その人たちは働いていた店がなくなってこれから大変なのは、店の大小に関係なく同じであって。うん。
 うーん。しんみりしちゃうな。前に行ったのは2月だったか、3月頭だったか。昨年末からよくマンガ買いに本屋回ってたときも、そこには寄ってたし。それが今日行ったら、なぁ。うーん。うーん。