これでさいごくらい
- 今回のE3は「『ファイナルファンタジー13』がマルチプラットフォームに」という話題の一人勝ちっていうか、他がやる気なさ過ぎて、どうにもだった。
- マイクロソフトも途中で「あれ、なんかうちだけ気合入れすぎてたんじゃね?」と気が付いたようで、Bungieの新作発表カウントダウンが中止になったのはその流れだったみたいね。2009年ラインナップのお披露目は延期と言うことで、超ガッカリ。
- 前の発表からもう2,3年は経ってるんじゃないかと言う気がする『Alan Wake』については、年内に続報を出す予定らしい。
- Ubisoftの『Splinter Cell Conviction』がどうなったのかは、最早知る由もなく。
- インサイドXboxでカンファレンスのハイライトが配信されてるんだけど、北米向けインサイドのものと日本向けインサイドのもので映像が違うのな。ただ北米のに字幕付けたとかでなく、一から別に編集してるっぽい。同じシーンでも違うアングルの映像使ってるし。すげー、そのレベルのやる気を常に発揮していてくださいよMSKKさん。
- さらにすごいのは、日本向けの映像、現時点では日本での発売予定が無いとされる『ファイナルファンタジー13』の発表部分も入っているのだけど(勿論、発売予定はありませんと言う注釈付きね)、和田氏がまた壇に登って来る。マトリック氏の肩たたく。ライトニングさん登場。と、どの映像を見せて行けばいいのか、編集が実によく分かってる。Xbox360絡みのMSKKの仕事でここまで感心させられたのは初めてだ。どこの人がインサイドXboxの映像作りやってるんだろう。外注、にしても優秀すぎるわ。すげ。
- 海外向けのXbox Liveマーケットプレースで配信されてた『Battlestations Pacific』のトレーラー見たらいきなり日本語でナレーションが流れてきて、なんだこれと思ったら、日本兵の独白のナレーションだった。
- E3に合わせたXbox Liveのイベント、海外だとデモが2本配信されているんだけど、『Too Human』のデモは日本語版は8月頭配信で、『テイルズオブヴェスペリア』のデモはとっくに配信開始してるので、つまり日本ではデモ無しってことかオイ。オイ。
- 『FF13』のマルチ化を受けてSCEAの社長さんが何か言ってるようだけども、魅力的なコンテンツをプラットフォームホルダーが取り合うのは当然のことで、またソフトメーカーが自社のコンテンツで少しでも多くの利益を得ようとするのも当然のことで、それを忘れて、自社コンテンツでもないものを「うちが独占できて当たり前」なんて勝手に思い込んでちゃんと仕事しなかった結果が、あれなわけですよ。他でもない、あなた自身のせいですSCEさん。いや実際にはそこまでアホみたいな油断はしてなかったろうけども、結果として独占維持に失敗した以上は仕事としてぺケには違いない。
- 実際に裏でどういう金のやり取りがあったのかなかったのかは知らないけど、あったとして。
- 独占を崩してマルチにしたいハードメーカーは、独占を崩すことによる影響と、そのソフト自体がもたらす利益を考慮して、それ自体の売り上げ増がソフトメーカー側にもたらす利益と共に「ここまでなら出していい」という金額を提示する。
- コンテンツを持っているソフトメーカーの方は、マルチにすることによって相手のハードメーカーに与えられる利益を考慮して、マルチにならない場合に相手が得られない利益と共に「ここまでなら取り分を主張していいはずだ」という金額を要求する。
- 独占供給を維持したいハードメーカーは、独占を守ることによる自社の利益と、マルチにした場合に相手が得られる利益(蒙る損失)を考慮して、「ここまでならこっちで補填できる」という金額を提示する。
- 市場を独占していたプレイステーション、プレイステーション2時代なら、黙っていても独占できた。まさに言葉通り「全てのゲームはプレイステーションに集まる」だった。でも少なくとも北米ではXbox360が大躍進してしまった今、マイクロソフトがあれこれ提示するまでもなく、北米市場でソフトを売ろうと思ったらもう無視しようが無いのだよな。
- そうなると、独占を崩したいマイクロソフトが提示する金額が「少なくてもよくなる」のに対して、独占を守りたいソニーの提示「しなきゃいけない」金額は高くなる。前者の方がずっと有利なのは明白で。
- まー、実際には、先に「Xbox360独占」て発表したのにあとから「PS3でも」てなったソフトだって、色々あるんだけどもね! そういうのはあまり騒がれないのは、今もまだ、ソニーが王者でマイクロソフトが挑戦者と言うイメージがあるから。
- 発売中止ってわけではなく、ソフトが出るには違いないとしても、受け止められ方が正反対になる。上で書いた場合だと、これはもう攻める側が圧倒的に精神面・イメージ面で優位。マルチだろうが何だろうが自分のところで1本でも多くソフトが出さえすれば良い攻め側と、1本でもマルチのソフトが増えたらそれがそのまま敗北への一歩になりうる守り側と。
- まーでも、今回はどこも本気ではなかったようなので、挽回はあると思うね。おれはやっぱり今世代(Xbox360とプレイステーション3)もまだマイクロソフトよりソニーの方が強いと思ってるので。
- 牙城である日本での東京ゲームショウが残っているし、今回あからさまな他機種コンテンツのパクリをしてでもMSが取ろうとしたヨーロッパは、正直もうXbox360は望めないと思う。あとは、任天堂がマイペースでどこまで行ってしまうかだよなー。ここでXbox360とサードの独占の取り合いなんてして気を取られてると、ダメだろうね。
- 今回はアナウンスがなかったソフトウェア・エミュレーションによるプレイステーション2互換復活も、新型の80GBモデルが出るという9月あたりに、何か動きがあるんじゃないかな?