キャメーラ

 FPSに慣れたせいで(と自分では思ってるんだけど)、カメラ固定のアクションゲームをプレイするのがとっても億劫になった。カメラが動いてくれないから周りを見渡せず、近くにいる敵すら画面内に捉えられないようなやつ。FPSだって全方向満遍なく見えるわけではなく、むしろ三人称と比べて周囲の状況確認がしづらいわけだけども、そこは一人称であるから「見えなくても仕方がない」と納得が出来るわけだ。現実の自分の目線と同じ理屈が通る。超能力者じゃないのだから、背後や壁の向こうなど見えないもんは見えないのだと。でも三人称カメラの場合は、見えないとそれが「もっと見やすいようにしろよ製作者」とストレスになる。ゲームに対する、作り手に対する不満になる。
 で、俺はかつて楽しめていた『バイオハザード』も『鬼武者』も『デビルメイクライ』も楽しめなくなってしまったのだった。視点の不自由さが気になりすぎて、もうどうにもならない。何故見えない。見させろ。見せやがれ。……ところでこれ、同じ様な人ってどんくらいいるもんかね。見ていると、例えば昨日でも配信した『デビルメイクライ4』とか、Xbox360ユーザーのコミュニティとか「カメラが……」言う人ちょこちょこはいる。Xbox360以外のハードのコミュニティを覗かないので、他どうなのかは知らんですけどね。どうなのかなー。俺はさっき書いたようにFPS体験が原因でそうなったのだと思ってるのだけども。


 えーさて、やらなくなってしまうと更正の機会も減ってしまうわけで、2002年10月に『メダルオブオナー 史上最大の作戦』ではじめてFPSをやって以来、とかっきり区切りがあるわけでもないのだけれど、まぁ細かいこと言い出したらきりがないのでそういうことにして、それ以来、カメラ固定って聞くだけでプレイ意欲が萎えてしまうような寂しい日々が続いてたのですよ。実際に、たまにそう言うソフトにあたると、それが気になって楽しめなかったりしたこともあるので、別に思い込みや気のせいってわけでもないのだけども。それがね。去年。『コナン』あったでしょ。未来少年でも名探偵でもない『コナン』のゲーム。メーカーの期待ほど(or ゲームの出来にふさわしい通りにしか)売れなくて、先日THQがあれやこれや発売中止する原因になった一つ。あれのデモをやったとき、「あ、俺あんまり気にならなくなってるぞ」と気が付いた。「アクションできるんじゃね俺」と。「ようやく一周したのか」と。で、これはと思って製品版買ったわけですよ。あ、一応言っておくと、そのためだけに買ったわけじゃあなくて、映画版と原作小説を知っていて興味があったからってのが一番の理由だけども、ま、ともかく買った。遊んだ。気にならなかったんですな。ええ。あくまで「それほどは」というところであって、いや『コナン』は「これはどう考えてもカメラ位置悪いだろ」ていうシーンが幾つかあったので、まったく気にならなかったというと嘘になってしまうのでな。うん。でも、気にならなかった。


 んで、「これなら『デビルメイクライ4』もいけるんじゃないか」と思い始めたわけですよ。興味を持った理由はそれだけではないですけど、それはここでは置いとくとして、ま、とりあえず「これなら国産アクションもいける」と。「久々に楽しめるかもしれない」と。
 だいぶ面倒になってきたんでもう結論言うと、体験版では気にせず遊べた。これも「まったく」てわけではないんだけど、それで興を削ぐようなことはなかった。だから、いま結構嬉しいのだよね俺。アクションゲーム遊べるようになったなー、て。うんうん。それだけのことなんですがね。