薦め過ぎ症候群

coco's bloblog : 追加
たまごまごごはん : オタクは人にすすめたがる人種。
 自分がやられたときの嫌悪感・不快感は皆よく知っている。執拗な勧めや、熱の入った持ち上げに辟易とさせられ、そうでなければ興味をもって手に取ったかもしれないものまでも、手に取らなくなる。悪いのは薦めている奴の態度なのであって薦めている作品それ自体は関係ないのだと理屈では分かっていても、作品そのもののイメージも悪くなっていってしまう。もう意地でも手に取るものかと思うようになる。それを逆手にとって、2ちゃんねるなんかでは、わざと関係のないスレッドに宣伝コピペを貼り付けて回るという荒らしの手口もあったりする。


 そこまで分かってるのに、でも自分がやる側になるととっても鈍感になるのよな。一歩間違えると自分だけではなく薦めている本などにまで悪い印象をもたれてしまう、と心の隅では認識してるのに、「本当に良い作品なのだから薦める意義がある、相手も分かってくれるはず」とかなんとか自分に言い訳をして薦めまくり、あとになって大後悔するわけだ。やっちまった、と。自分のせいであの人はこの作品への好意的な興味をなくしてしまったろうな、と。


 でもやっちゃうわけである。現実に顔を突き合わせると断りづらかったり鬱陶しさが顔に表れたりと難儀なことこの上ないが、顔の見えないネット、しかも自分のウェブサイトで一人喚き散らす分には、誰か特定の人を相手にしているわけではないから加害者意識も薄い。興味がなけりゃスルーしてね、というくらいだ。なにより、「ネットでなら誰かは見てるだろ」と言う期待があるから、直接的に「貴方が薦めてたので買いました」なんてレスポンスがなくても一通り喚き終わればそれなりに満足できるというのが最高だ。他人の感想を知りたければ、無理に誰かに薦めなくても検索すれば済む。素晴らしきかなインターネット。どう検索してもろくな情報を拾えないという寂しい作品もあるけどね……。