軍隊
- 出版社/メーカー: ショウゲート
- 発売日: 2005/03/25
- メディア: DVD
- クリック: 5回
- この商品を含むブログ (15件) を見る
プライベート・ライアン アドバンスト・コレクターズ・エディション [DVD]
- 出版社/メーカー: パラマウント ジャパン
- 発売日: 2004/12/01
- メディア: DVD
- クリック: 20回
- この商品を含むブログ (20件) を見る
で、話を戻して。こちらも相変わらず名作。最初と最後に挿入されるはためく星条旗は正直言って邪魔で、本編の話から言えば蛇足以外の何ものでもないシーンだと思うのだが、結局はアメリカ資本の映画だしな。そこはしょうがないか。あちらにはこういうシーンを入れておくだけで大層喜びなさる人も多かろうし。……逆に他の国だとあまり喜ばない人も多くなるわけだがー。
「1人殺すごとに、故郷が遠ざかる気がする」 said by Cap.Miller
思うのは、軍隊と戦争ってのは、物語における舞台装置としてまことに魅力的かつ独特であるなということで。戦争をそんな風に語るべきではないという意見もあろうが、戦争もまた人の行いである以上は物語の種のひとつとなりうることは否定できないと思うわけでして。軍隊という完全なる縦社会と、その中ではあくまで国家(上官)の僕であり個人であることを許されない軍人たち。これだけでも随分と特殊な世界なのに、さらに戦争ときたら、互いにはなんら恨みもない人同士が殺し合うわけよ? それぞれが所属する国同士の争いであるから完全に他人事というわけではなくて、誰かが出て行ってやらなければ相手に屈することになってしまうのだけども、しかし大義名分も事実もそう言っているとしても、じゃあ見ず知らずの人を殺せるかってーと。ねぇ。日常でそんなことしたら普通に異常者なわけで、でもそれが戦争では当たり前のようにやるべき行為になる。で、もっとすごいのが、これがフィクションでもなんでもなくて、実際にこの地球のどこかで今も行われているってことだわな。自分らの祖父や曽祖父世代もそうだったのだし。
て、いや、別に戦争を語りたいわけじゃなくて、つまりそういう特殊な(戦闘のない我々がよく知る平和な日常と照らし合わせて呼ぶならば「異常な」でも良い)状況であることが物語を作る上ではとても面白いという話。一応言っておくとこれは別に戦闘状態そのものでなくても勿論よくて、でも常にそれは隣り合わせにあって、その戦闘ってのは即ち「死ぬこと」と「殺すこと」。なんだか面倒になってきたので簡単に陳腐な単語で片付けるならば、「極限の状態」。その状況下にある人間のドラマ。本音と大義名分の狭間で、後ろに控える祖国と前にある倒すべき敵の間で、精神的にも物理的にも逃げ出すことなど叶わず。さらにその人物が職業軍人や志願兵であるならば自らの選択の重さも加わり、逆にやむなく銃を手に取ることになった者であるならばその不条理さと呪わしき運命があり、うぅむ、すごい!
ていうか、別に創作家でも軍オタでもないのになぜこんなににはしゃいでいるのだろうか、自分。このくらいにしとこ。