『國學とは何ぞや』

 昨年の講義でも読んだのだが、試験勉強として改めて目を通した。芳賀矢一『國學とは何ぞや』。どうやら今はこれでしか読めないようだが、一読の価値あり。文学に興味なくても。
 偶々読んだのがこの人のというだけで他にも同じような人の同じような言葉はたくさんあるんだろうが、やはり、使命感を持った人間の使命感溢れる言葉というのは読んでいて気持ちが良い。「俺も何かやったるぞ!」という気概が湧いて来る。この時代(明治37年頃)はこんな人ばっかだったのかしら。
 で、それから100年。いまや文学部なんてお荷物学部の代表格に成り果てたが、これからどうなるのだろう。……院に行ってみるのもいいかもしれないなぁ、とふと思った。うん。現状にお嘆きの文学者先生方は、とりあえず生徒たちにこの『國學とは何ぞや』を一度読ませるべきよ。