なぜテレビアニメを見なくなったか

 最近はゲームを離れて、TSUTAYAで借りてきたアニメのDVDを見ることが多い。とっても面白くて、ああやっぱりアニメっていいなぁと思うのであるが、じゃあなんで、かつて中学生の頃は週3本も4本もチェックしていたテレビアニメを見なくなったのかと言えばこれはもう非常に簡単な話で、「毎週のように放送チェックするのが面倒だから」の一言に尽きる。


 実際にはそれでも毎週見ているテレビ番組ってのはあって、大体はバラエティだけど、中にはドラマも、例えば今ならテレビ東京の『CSI』は用事がなけりゃ昼食を取りながら見てる。これらの共通点は明白で、どれも基本的にその回限りで話題が完結して、うっかり見逃してもそれ以降の視聴には支障がないよう番組が作られている。
 でも、ほとんどのテレビドラマ、テレビアニメはそうは行かない。全ての回が等しく重要なものとは限らず、見逃しても問題のない回と言うのはあるわけだが、しかしそれは番組のその回を実際に見て初めて下せる判断であって、見逃してしまってはどうにもならない。たった一度の過ちで、全てパーになる。前回見逃したけどなんとなく今回見れなくもなかった、とは思っても、いやもしかしたらずっと先の重要な伏線があったかもと心配しなきゃいけない。心底楽しめない。他の視聴者からの伝聞で情報を得るのは、その他者のフィルターでどんなイメージの偏向をされるものか分かったものでなし、ネットにアップロードされている違法な動画ファイルを利用するのは気が引ける(気が引かない人もいるだろうけど)。


 どうしても見たいとなればビデオを利用する手もある。毎週録画する面倒さを上回るだけの「見たい」という欲求があればいいわけだ。しかし、まずもって最初の一歩を踏み出さないのだから、自分にとって「どうしても見たい作品」なんてものが出来るわけもなく、「どうしても見たい」と思わないのだからそのために毎週録画する手間をかけようと思うわけがない。そこは手間を惜しむべきところではない、というよりそもそも見ないことには始まらないのだからその手間は本来は省きようがない部分なのだけど、「だって半端に面白かったらどうするよ」ってなもんである。
 どうしても見たい、と思うくらい面白ければよい。見るしかないから。もう見る気しない、と思うくらいつまらなければよい。見ないだけだから。でも、見ていれば面白くなりそうな気もするけどまだちょっと判断つかないな……なんてのに出会うと厄介だ。悩まなきゃいけない。とりあえず、なんて気分で見続けなきゃいけない。そりゃあ、いっそテレビアニメを見ないよう気をつけもするってもんですよ。うっかり興味持っちゃったら面倒だから。


 その点で、最初に7140円出せばあとは遊ぶだけのゲームソフトってのは素晴らしいなと思うわけだ。そんな考えだからどんどん積みゲーが増えるんだけども。