褒美と救済

 Xbox360テイルズオブヴェスペリア』のダウンロードコンテンツで、今日ついにゲーム内通貨と経験値が販売開始になったらしい。リアルマネーによってレベルを上げることができる。雑誌のインタビューなどでは前から「ヴェスペリアDLCは、専用コンテンツなどではなく、時間のないユーザー向けのものになる」とディレクターさん方が言っていたので、ごく順当な流れではあるのだが、世間では、驚きや困惑や嘲笑、または喜び(叩きネタを見つけたことへの)というリアクションが多いようだ。
 俺が最初に思ったのは、これは自分でもちょっと驚いたのだけど「お、気が利くね」だった。ゲームとしてのRPGにとって戦闘は重要なものであるが、逆に言えばプレイ中で最も面倒な部分なわけでもあり、楽に経験値稼いで越せるならそうしたいと思う人も少なくはなかろう。プロアクションリプレイなんかの改造でも、RPGでザコ敵が出ないようにするなんてのは割りと常道だ(俺がそう言うの知ってたのはもうだいぶ前なので今は違うかも?)(戦闘をしないとレベルが上がらず回避不可のボス敵が倒せないので、当然一緒にHPが減らない改造も施してゲームを進める)。ちなみに俺は(もし、いずれ、こういうのが他のタイトルで行われるようになっても)買おうという気はしないのだけど、それは別にこういう手法が気に入らないとかじゃなくて、よっぽど手に入りにくいレアアイテムならともかく、プレイに多少時間をかけることで達成できるならそれに金遣うのは勿体無いと思うのと、自分の性分からすると、もし手を出したらすべてが台無しになるなと思うから。これは昔PARでRPGとかのステータスいじって遊んでみてはっきり分かったけど、本来のルールから外れて楽するとゲームって楽しくないのだよな。「これでもう、どうにでもなる」て手段を手に入れてしまうと、緊張感が一気に減ってしまって、達成感もなくなる。本当にただボタンを押すだけの「作業」。びっくりするくらい虚しかったよ。


 で、えーと。あれ。褒美の話をしてない。
 『バイオハザード』をやっていていつも不思議だなーっていうか、納得できないなーと思っていたのは、ロケットランチャーとかの武器が、上手くクリアできた人への褒賞としてだけ用意されてることだった。頑張った人にご褒美があるのは、やる気を維持させるためにもいいことだけども、でも、そう言う強い武器って、頑張っても良い成績で、どころか普通にもなかなかクリアが出来ない人への救済措置として優先させたほうがいいんじゃねーのか、と。思ったわけだよ。ねぇ。とりあえずその強い武器で一度クリアさせてから、じゃあ大体の流れが分かったところで次は普通に遊ぼうじゃないかっていう、そう言う流れだっていいんじゃね? いやそれはプレイヤーの意思にゆだねられることだから、強すぎる武器で緊張感もなく進んで「面白くない」「一度クリアしたからいいや」なんて思われたくねーよ、と製作側は思うだろうけど。でも、なー。特にこの思いが強かったのは、だって『バイオハザード2 デュアルショックバージョン』では、あったんだよそうういのが。ルーキーモードって言って、初期状態で弾無限マシンガン装備、アイテムボックスの中には弾無限ロケットランチャーと弾無限ガトリングガンが予め入ってるって言う。当時テキストアドベンチャーなギャルゲーばっかやってアクションが大の苦手だった俺は(今も下手だけど)、とても重宝した。メーカーがそのモードを付けてくれたことがとても嬉しかった。ところがこれ、『バイオハザード3』では無くなってしまった。やっぱり製作側としては嫌だったのだろうか。じゃあ3は出ても俺にはプレイできないなと、とってもガッカリしたのをよく覚えてる。


 で、まぁそんな「頑張ったクリアの褒美」と「金と引き換えの救済」を並べてもうちょっとあーだこーだ書くつもりだったんだけど、もう疲れた。飽きてきた。困ったな。でもここで終わらせるのも勿体無いから、なんとなくは分かってもらえるだろう程度で適当に書き散らかすか。
 褒美と救済の両立ってのはまぁ、面倒だと思うんだよな。下手でも上手でも解放できるものなら、褒美の価値が下がっちゃう。そうならないようにするには、別にまた褒美を作らなきゃいけなくなる。やる気を維持できるような魅力ある褒美を、また別に用意しなきゃいけない。
 そう考えると、「金出してな」て、とても現実的で分かりやすい解決法だよな。自力で出来ない、けどどうしても……というなら、じゃあお金で解決できますよと。しかもそこで売られるのは、経験値、金。どちらも戦闘を重ねれば得られるもので、それはもうゲームとしてあまりに普通の手段だから、それこそ自力カンストしたとかでもなきゃ、それら自体には何のステータスもない。救済措置として撒いても、褒美としての価値は下がらない。
 てここまで頑張ってみたけどやっぱもう限界なのだった。買った人の後ろめたさの処理の問題とか、金と経験値だけじゃなくてアイテムも売ってはいるとか、他のジャンルのDLCと比べてみるとか、他にも細かいこと付随していろいろあるわけだけど、何にせよ、俺としては新しい一歩としていいんじゃねーのという、そう言う結論ですよ。そうですよ。分かったな。じゃあもういいな。よし。

ついにやってしまったよ

 ふふふふふ……。実はアマゾンの方でとっくに限定版を注文してあるんだけど、いつもの如く配送先を実家にしてあるので、俺が手に出来るのは最速でも金曜の夜と言うことになり、我慢できずにゲーム屋行って買ってきてしまった。いやアマゾンで注文した時点では別にそれくらい待てると思ったんだ。思ったんだよ……。
 オタクサイトなんかで、たまに、「通販で予約してあったんだけど届くまで我慢できずに買っちゃったよー」なんて言ってマンガやCDを紹介してるのを見かけたことはあったが、まさか自分がそうなろうとは。なろうとは。とははははははははははははは。


 ところでアン子の胸揺れすぎじゃね?